塩田達雄さんはウイルス研究者。
その研究歴は40年。
2020年、世界に大流行を起こしている新型コロナウイルス。
塩田達雄さんは、コロナウイルスの観戦を素早く診断できる“迅速診断キット”の開発に挑みます。
今までにHIVやデング熱の研究に携わり、世界で初めて“センダイウイルス”の構造を解明という素晴らしい功績をおさめている塩田達雄さん。
そんな塩田達雄さんを『情熱大陸』で取り上げます。
塩田達雄さんはどんな方なのか、経歴やプロフィールなどご紹介いたします。
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塩田達雄の年齢やWIKIプロフィール
塩田達雄さんの年齢やWIKIプロフィールをご紹介です。
塩田達雄さんはこんな人
・名前 塩田達雄
・生年月日 1959年
・出身地 東京都
・主な所属 『日本ウイルス学会』、『日本エイズ学会』、『日本感染症学会』等
塩田達雄さんについて調べてみましたが、生い立ちのようなプライベートの情報は、ありませんでした。
塩田達雄さんの年齢は61歳(2020年現在)
子供の頃は『鉄人28号』や『鉄腕アトム』といったアニメが好きな子供だったとか。
卒業の大学は『東京大学』で現在も助手として在籍されていますが、今は主に『大阪大学』で研究に励んでおられます。
塩田達雄さんは、研究室のHPに自身のことを
いろんな意味で見かけによらない人で、ギャップがある
と、自己紹介しています。
みなさん怖そうとか、研究者なので、頑固そうというイメージ?
塩田達雄さんにどんなイメージを持っているのでしょうか?
今回の『情熱大陸』の放送では、どんなギャップを見せてくれるのかな?と思いつつ、オンエアを見てみましたが、
とおても穏やかそうで、見たままの温厚な方
という感じでした。
オンエアによると、お昼ご飯は、もっぱらコンビニのお弁当。
お決まりは、カレーなのだとか。
取材の時は、ビビンバを食べていました。
最近、カレーを売っていないということで、残念そうでした。
そんな場面を見ると、
“研究者=怖い”
というイメージを払拭してくれますね。
とても優しそうな塩田達雄さんでした。
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塩田達雄が解明のセンダイウイルスとは?
塩田達雄さんは26歳の頃に“センダイウイルス”の構造を世界で初めて解明しました。
ではこの“センダイウイルス”とはどんなウイルスなのでしょうか。
正式名称をマウスパラインフルエンザ1型ウイルスと言い、マウスやラットに感染し肺炎を引き起こす。
1952年(昭和27年)、新生児肺炎の流行の際に、患者の剖検肺乳剤をマウスに経鼻接種したことにより分離された。1953年(昭和28年)、東北大学医学部(宮城県仙台市)の石田名香雄によって発見され、発見地の都市名にちなんで「センダイウイルス」と命名された。
出典:Wikipedia(一部抜粋)
新生児に肺炎を引き起こす恐ろしい肺炎だったんですね。
マウスやラットに感染するということですが、人間の赤ちゃんに感染とは。
ドブネズミから感染したとでしょうか。
当時は、衛生的ではない環境が多かったのかも知れませんね。
この“センダイウイルス”の構造の解明が、さらに塩田達雄さんを研究の道へ突き進ませることに。
その時のことを次のように語っておられました。
「(ウイルスの構造を解明することは)その生き物すべてをこれで理解できるんじゃないかなみたいな。
(研究を)面白いと思ってやっていましたよ。
人と口も利かずに」
“センダイウイルス”の構造を発見したことは、研究者としての人生を決定付けた出来事になったんですね。
塩田達雄の経歴と学歴
塩田達雄さんの経歴と学歴を見てみましょう。
学歴
・1982年 『東京大学』医学部保険学科 卒業
・1984年 『東京大学』大学院医学系研究所保険学科専門課程 修了
・1990年 博士号取得(医学博士)
・『米国カリフォルニア大学』サンフランシスコ校
『米国カリフォルニア大学』サンフランシスコ校は、医学部門を中心とした大学院大学です。
薬学の全米1位をはじめとして、多くの研究科が全米トップ10にランクインする素晴らしい大学。
こちらには、教職員として山中伸弥さんが『グラッドストーン研究所上席研究員』として在籍。
出身者に翻訳者の故:甲斐兼蔵さんがいらっしゃいます。
主な経歴
・1989年9月〜 『米国カリフォルニア大学』サンフランシスコ校リサーチフェロー
・1992年9月〜 『東京大学』医科学研究所助手
・1997年6月〜 『東京大学』医学研究所感染症研究部助手
・2000年2月〜 『大阪大学』微生物病研究所免疫・生体防御研究部門、ウイルス感染制御分野教授
※それぞれ2020年現在も継続中
大学生時代から約40年もウイルスを研究し続ける塩田達雄さん。
これまでの研究がきっと新型コロナウイルスの感染と拡大阻止に貢献してくれることでしょう。
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塩田達雄の研究内容
塩田達雄さんは感染機構研究部門・ウイルス感染制御分野の教授。
勤務地の『大阪大学』微生物研究所にとして勤務しています。
場所はこちらに位置します。
『大阪大学』微生物病研究所
・住所
〒565ー0871
大阪府吹田市山田丘3−1
・TEL
06ー6879ー8346/8348
・FAX
06−6879−8347
また、塩田達雄さんの研究・専門分野は『ウイルスの病原性発現機構の解析』。
ちょっと言葉だけですと、筆者のような一般人には研究内容がどんな内容なのか、理解することが難しいですね。
そこで調べてみると、大学のHPの中の潮田達雄さんの研究室の紹介に説明が書いてありました。
ウイルスは、タンパク質の殻とその内部の核酸という非常にシンプルな構造をしています。それにもかかわらず、我々の細胞の様々な因子と相互作用し、体内システムを撹乱させます。ウイルス感染制御分野では、エイズウイルスなどウイルス感染症に関わる病原体の因子と宿主側の因子の相互作用に着目し、病態発症との関わりを明らかにすべく研究を展開しています。
出典:塩田研究室
なるほど!ですね。
現在の『大阪大学』微生物病研究所は、昭和29年2月に釜洞醇太郎さんが創設した感染病理部門の流れを組んでいます。
2000年2月、塩田達雄教授に就任。
そして、2005年、微生物病研究所の改組に伴い“感染機構研究部門・ウイルス 感染制御分野”となったと言うこと。
また、“HIV”ウイルスについて研究を重ねており、
私たちウイルス感染制御分野では、エイズなどのウイルス感染症の病原性発明の分子機構の解明を目標としています。
比較的単純な病原体であるウイルスが人体という複雑なシステム中の様々な因子と相互作用をおこない、そのシステムを撹乱させた結果生じるのがエイズなどのウイルス感染症です。
私たちは、ウイルス感染症に関わる病原体側ならびに宿主側の数多い因子とそれらの間の相互作用の素過程をまず分子生物学的手法を用いてひとつひとつ解明し、次いでそれぞれの素過程が疾患という高次な精米現象に実際にどのように貢献するのかを疫学的手法も取り入れて明らかにし、最終的に疾患の予防、診断、治療に役立てたいと考えております。
出典:塩田研究室
研究の展望を綴っておられます。
とても心強い内容ですね。
現在は新型コロナウイルスの研究はもちろん、他にも多数の研究が。
オンエアでは、ダニを媒介するウイルスの抗体を確認の模様が。
このウイルスは致死率が高いというウイルス。
取材時には抗体ができているかの確認を行っていました。
光っている部分が抗体。
実験は無事に成功。
これでやっと、この抗体を使い、次の段階に進むことができるということ。
このような研究が、数多く同時に行われています。
塩田達雄の迅速診断キットとは?
今回、塩田達雄さんは新型コロナウイルスの感染を迅速に診断できるキットの開発に挑んでいるとのこと。
その“迅速診断キット”とはどのようなものなのでしょうか。
このキットですが、調べてみるとデング熱を引き起こすデングウイルスの検出キットと同じ“イムノクロマトグラフィー”(安全度迅速判定キット)という方法のようです。
※“イムノクロマトグラフィー”をもっと詳しく!→『weblio辞書』
市販の“妊娠検査薬”もこの方法。
今主流の“PCR”検査よりも短時間で判別でき、診断結果は目視のため検査機器を使用する必要もなく、検査費用も抑えることができるというメリットがあります。
ですが、検査するには、発熱するなど、症状がなければならない、目視で判断するため、診断に個人差が生じたり、測定時間を厳守しなければならないというデメリットが。
まだ実用化には色々とやらなければならないことが数多くあるようです。
そんな中、取材時に新型コロナウイルスの抗体を取り出し、試作キットの実験に成功。
その時の顕微鏡画像等が以下の通り。
下の画像は正常な“サルの腎細胞”。
2枚目の画像は新型コロナウイルスの感染により、サルの腎細胞が破壊されてしまているものです。
3枚目は、拡大した画像です。
細胞が破壊されていることが良くわかりますね。
そして検査条件を満たした状態で、検査キットが反応するか実験。
上の画像のように陽性を示す横の線が入っていることを確認することに成功しました。
まだ精度が低く、実用化に時間がかかるようですが、研究はここまで進んでいました。
塩田達雄が情熱大陸に出演内容
塩田達雄さんが出演の『情熱大陸』の放送内容がこちら。
ウイルスと向き合い続けてきたスペシャリスト塩田達雄。HIV研究では、専門誌で日本人唯一の編集員を務めるほどの世界的な権威だが、日々飄々と研究を。しかし2020年、新型コロナウイルスの蔓延で状況は一変。「自分にもできることが…」との思いでベンチャー企業など数社と手を組み、『迅速診断キット』の開発に取りかかった。感染の有無を調べるため…PCR検査よりも簡便でスピーディー、低コストなものを目指している。「医療の現場を助けることになる」と、意気込む塩田。緊急事態宣言が発表され、国内の状況も厳しさを増す中、国からも完成を急ぐよう声がかかっているという。また彼は、新型コロナウイルス増殖実験にも挑む。ウイルスを増やすことで、性質を知り、ワクチン開発や診断キットの検証などに役立てようというのだ。 何重もの扉で守られた実験室の奥。未知のウイルスを相手に挑む、研究の最前線。
出典:情熱大陸公式HP
今回、『大阪大学』と共同で研究していたベンチャー企業が診療所向けということですが、15分ほどで新型コロナウイルスに感染しているか判別ができる簡易検査キットの試作品に成功しましたね。
価格は1,500円ほどとか。
しかしながらこちらも、実用化にはまだ時間がかかるそうです。
これが実用化されたら、新型コロナウイルスのさらなる感染と拡大阻止に希望が持てますね。
実用化に期待です。
また、オンエアの最後の方で、潮田達雄さんから朗報が。
検査キットを共同で開発している貴金属会社の“抗体キット”がとてもいい結果を出しているとのこと。
上の画像がその“抗体キット”。
このことについて塩田達雄さんは
「今、医療の現場は、本当にみなさん、ご苦労されていて、本当にギリギリのところで、働いておられると理解しています。
実際に患者さんの試料を使わせていただく研究をこれからやて行きますので、それにも多少の時間はかかりますけれども、それがクリアできれば、実際の医療現場にお届けできるようになるだろう」
このようにコメント。
私たちにとっても、患者さんや医療従事者の方達にとって本当に心強いメッセージです。
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塩田達雄の経歴とプロフィールのまとめ
今回、『情熱大陸』では、塩田達雄さんの新型コロナウイルスの感染を迅速に診断できるキットの開発を取り上げていましたが、最近この番組では、新型コロナウイルスに最前線で立ち向かう医療従事者や研究者の放送が続いていますね。
筆者は、正直なところこんなにも素晴らしい医療従事者や研究者が日本にいたことを知りませんでした。
誇らしいと同時に、知らなかったことが少し恥ずかしく思いました。
日々、病気の脅威から免れる生活を送ることができるのも、塩田達雄さんのような研究者や危険で過酷な状況にもかかわらず、私たちの命を助けてくれる医療従事者の方々がいるからこそ。
様々な病気や新型コロナウイルスに立ち向かう塩田達雄さんのような研究者、医療従事者の方々には感謝の思いでいっぱいです。
私達は、“3密”を避け、新型コロナウイルスに感染しないよう、手洗いをしっかり敢行していきましょう。
では今回はこの辺で。
みなさん本日もご訪問いただきまして
ありがとうございました。
またのご訪問をお待ちしております。